北海道車中泊旅行 MAP 2019 発行 by JA北海道
1.長期車中泊用 リン酸鉄リチウムイオンバッテリー採用、
最強サブバッテリーシステム
サブバッテリー分配器
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 4S 12V 280AHDIY Lifepo4 Battery 4S 12V 280AH
Lifepo4 Battery 4S 12V 280AH
システムを構築するにあたり、一番大事なことは、各所にヒューズを入れ、できるだけ太い電線を使うなど、
安全性に配慮する事です。
特に、全てのプラス(赤色)電線のバッテリー側に相応のヒューズを入れること。
また、圧着端子はカシメ(圧着)だけではなく、必ず、半田付けも行い、その上にスリーブをかぶせる。
まず、サブバッテリーシステムの定義ですが、バッテリー容量で、冷蔵庫を24時間使用し、且つその他の機器
(電子レンジ、テレビ、炊飯器、照明、など)も必要に応じて使用しつつ、下記の補助充電は全くしないで、
1週間ぐらいのの車中泊に耐えられるシステム とします。(放置できる期間)
近年、車中泊旅行の人気で、自分の車に、ご自身がDIYで、サブバッテリーシステムを搭載される方が増えています。
その方法として、簡単に、ポータブル電源(Suaoki G500など)を購入し、車内に持ち込むだけで、サブバッテリーシステムと
呼んでおられる方もあれば、走行充電やソーラー充電を組み入れ、鉛ディープサイクルバッテリー100AH X 2−3本で、
そこそこ のサブバッテリーシステムを構築されておられる方もおられます。
ここでは、おまま事のような気休めシステムではなく、1週間以上の長期車中泊(冷蔵庫を運転しながら)が対応可能になり、
且つ最近、価格的にどうにか手が届くようになってきた、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用してサブバッテリーシステムを構築、
ご紹介したいと思います。
基本的な考え方:
高価で大容量のリン酸鉄リチウムイオンバッテリー(預金残高)を搭載しても、充電能力(入金)が追いつかなければ、
いつかは枯渇してしまいます。ここでは、入金を大きくし、預金残高を常にある一定以上にキープできるシステムを構築したいと考えております。
そこで、考えなければいけないのが、一日当たりの消費電力(出金)の計算ですが、280AHあれば十分と判断し、細かな計算はやめました。
2.充電方式
A.ソーラー充電
まず、車に搭載可能なソーラーパネルのワット数と枚数を把握、システム自体の変換効率(直列接続でmppt方式の採用)の向上、
太陽光入光効率(設置方法)の向上、パネルの臨時設置で増強など、を研究します。
相当大まかですが、搭載したパネルの合計ワット数の、夏場は約55% (300Wパネルなら165Wとして)、春秋は約20-30%、
冬は5-10%を目安にして、その季節の日照時間(夏8時間、春秋5-6時間、冬2-3時間)を乗じて下さい。
1日当たりに得られる電力量が計算出来ます。 例: 300Wパネルで夏の場合、300W X 0.55 X 8Hrs = 1320W/day
と言うことで、300Wパネルあれば、季節が夏なら、上記条件でも、なんとかやり過ごすことが出来そう、と言うことになります。
充電量を上げるためには、パネルの増設しかなく、車の屋根の大きさ制限から、最大搭載パネル数は決まってしまいますので、
搭載ではなく、長期常駐車中泊の時だけ、マグネットを使ってパネルを車(フロント窓、ボンネット、など)に張り付けるなどして、
臨時増設できるように工夫し、一時的にワット数の増強を行います。但し、初春/晩秋や冬場は、アイドリング(走行)充電が必須です。
奥飛騨 荒神の湯 にて
北海道 枝幸カニ祭り会場 にて
常時搭載 300W + フレキシブルパネルで臨時増設 200W = 合計 500W
但し、動作電流がほぼ同じパネル(+/-5%ぐらい)を採用して下さい。
詳細は、下記の、3.ソーラーパネル・ソーラー充電 を参照ください。
B.走行充電
RENOGY DC-DC 40A Driving Charger specified for lifepo4 battery
3.ソーラーパネル・ソーラー充電
車中泊用としてソーラーパネルを車の屋根に搭載する方が増えてきましたが、100Wぐらいが主流のようで、大きくても200Wまでのように見えます。
しかしながら、いざ、長期の車中泊旅行にでると、出発して1週間ぐらいたつと電力不足を必ず感じでくるはずです。
ですから、走行充電などで、補うことが余儀なくなります。
すなわち、100-200Wぐらいのパワーでは、気休め程度の充電しかならず、ソーラー充電の恩恵を感じることも少ないです。
もちろん、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用したことで、気が大きくなり、IHコンロ、電気ケトルなどを使うようになってまいります。
搭載可能な屋根の面積制限がありますが、最低でも、300W以上は確保して下さい。
そして、300Wパネル 1枚ではなく、100Wパネル 3枚を直列接続にして、パネルの発電電圧を上げてから、
PWMタイプは絶対に使わず、必ず、MPPTタイプのソーラーコントローラーを採用し、できるだけ高い電圧
(機種により、max pv値 100Vまで、150Vまで、200Vまでの制限あり)で送るようにしてください。
写真は Renogy Rover 60 mpptソーラーコントローラー(Li 対応)
パネルが300Wあれば、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーが 280AH の場合でも、エンゲル冷蔵庫や電子レンジ消費であれば、
十分対応可能と思われます。
ただし、冬場だと、パネルが500Wぐらいあっても、曇天の日々が多いため、状況により、RENOGY DC-DC 40A 走行充電で、
20A(低速走行時) or 40A(高速走行時や北海道の国道長距離走行時) で補充電を行います。
日産エクストレイルNT30 の屋根に ソーラーパネル 200W 、300W を搭載しました。
なお、取付冶具はすべて自作しました。制作方法、伝授いたします。
200W X 1枚 : パネル幅 808mm パネル長さ 1580mm 高さ 35mm 重さ 14.5 Kg(冶具除く) 費用:パネル込みで約3.2 万円
100W X 3枚 : パネル幅 540mm パネル長さ 1200mm 高さ 30mm 重さ 6.5 Kg X 3 (冶具除く) 費用:パネル込みで約3.8 万円
mt50
13.8V X12.8 A で約176Wを得る。(2021.05 奥飛騨荒神の湯にて)